BS時代劇『赤ひげ2』
黒澤明監督の映画『赤ひげ』を(まだアナログ時代のWOWOWで)始めて観た時の衝撃が忘れられません。瀕死の子供の意識を回復させようと井戸に向かって皆で叫ぶシーンは、感極まって涙と鼻水でぐちゃぐちゃでした(笑)本当に黒澤明は凄いなぁ~と、その圧倒的な映像表現にひれ伏す結果と相成りました。
月日は流れ2018年、NHKが山本周五郎原作の『赤ひげ診療譚』を再び映像化するとの話を聞き、正直、期待と不安がないまぜの気持ちになりました。黒澤明であれだけ強烈な印象を残した作品を再び取り上げるなんて、相当な自信が無ければ出来ないだろうと思い、スタッフの意気込みを感じましたし、比べて明らかに劣る作品だったら失望するなとも・・・
蓋を開けてみれば、ドラマ『赤ひげ』は素晴らしい出来でした。黒澤映画程の重厚感はありませんが、連続ドラマとして次週も観たくなる良作であることに間違いはありません。
おそらく好評だったのでしょう。めでたく続編も制作され、2019年現在、BS時代劇『赤ひげ2』は絶賛放送中です。
そして、このドラマのエンディング近くで流される何処か聴き覚えのある曲「Pomeriggio In Paese」(エンニオ・モリコーネ作曲、日本未公開映画『I Basilischi (1963)』のサントラに収録)の哀愁漂う口笛を耳にすると、自然と涙が溢れてくると言うパブロフの犬状態に陥るのです。
エンニオ・モリコーネと言えば、泣く子も黙る映画音楽の巨匠で、初期は西部劇のサントラで活躍された印象がありますが、個人的に大好きな1962年の青春コメディー『太陽の下の18歳』でも音楽を担当されています。この映画、何は無くとも女優、カトリーヌ・スパークを鑑賞し賞賛する為の映像となっております(笑)
あと、何度でも言いますが、モリコーネは素晴らしい映画『ニュー・シネマ・パラダイス』の音楽担当です!
ニュー・シネマ・パラダイス[インターナショナル版&完全オリジナル版] デジタル・レストア・バージョン Blu-ray BOX
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- メディア: Blu-ray
タグ:BS時代劇 赤ひげ2